痕跡

日常の不思議

「ダイヤモンドは落ちてない」

「悠、ダイヤモンドってさ」 帰り道、春が突然しゃがみこんだ。「たまに道に落ちてたりしないのかな」「落ちてないよ。石ころみたいに言うな」 春はアスファルトをじっと見つめたまま、「でも可能性はゼロじゃないよね」と真顔で言った。 六月の夕方だった...