人生

学校の放課後

「人生、オートセーブじゃないらしい」

「悠。人生って、たまにセーブし忘れるよね」 放課後の教室で、春が窓の外を見ながら言った。「急に重そうな話するな」「でも実際あるじゃん。あ、“あの時こうしとけばよかった!”ってやつ」「まあ、後悔は誰でもあるけど」「つまり人生にはセーブポイント...
学校の放課後

「プライドって、どこに置くの?」

「悠。プライドってさ、たぶん“床に置いたら終わりなもの”なんだよ」 放課後の廊下で、春が急にそんなことを言った。「なんで急に雑な格言みたいなの始まった」「今、男子バスケ部の人が“俺にもプライドがある!”って言ってたから」「まあ、言う時あるだ...
遊びと趣味

「ルーレットって、人生の言い訳に似てる」

「悠。ルーレットって、めちゃくちゃ優しい機械だと思わない?」 帰り道だった。 商店街のゲームセンターの前で、春が立ち止まる。 ガラス越しに見えるルーレット台では、赤と黒のランプがぐるぐる回っていた。「急にどうした」「だってさ。自分で決めなく...
食べ物の話

「流しそうめんは、たぶんスポーツ」

「ねえ悠。流しそうめんってさ」 春は突然、竹を見ながら言った。「絶対、“食事”じゃなくて“競技”だよね」「そうめんに失礼だろ」 夏祭りの準備だった。 商店街の端っこで、自治会のおじさんたちが竹を割っている。僕と春はその横で、なぜか流しそうめ...
日常の不思議

「回れ右の才能」

「ねえ悠。人生って、たまには“回れ右”した方がいいと思うんだよね」 帰り道だった。 部活終わりの夕方。 オレンジ色の光が住宅街を長く伸ばしていて、春はその真ん中をぴょこぴょこ歩いている。「急にどうした」「だってさ。みんな“前へ進め”ばっかり...
日常の不思議

「色鉛筆は、たぶん性格が出る」

「ねえ悠。白の色鉛筆って、なんのためにあるんだろうね」 放課後だった。 美術室の窓から、夕方の光が斜めに差している。 机の上には、使いかけの色鉛筆が散らばっていた。「紙が白なんだから、描いても見えないじゃん」 春は真剣な顔で白色鉛筆を掲げて...
季節と天気

「ゴールデンウィークは、どこにも行かないのが一番遠い」

「悠、ゴールデンウィークってさ」 朝のホームルーム前、春は窓際で空を見ながら言った。「五回くらい“黄金”って言ってるのに、全然キラキラしてないよね」「名前の話?」「うん。もっと街とか金色にするべきだと思う」「景観条例で止められるだろ」 春は...
学校の放課後

「B型って、自由ってこと?」

「悠って、絶対A型だよね」 昼休み、購買の焼きそばパンを半分に折った瞬間、春がそんなことを言った。「いや急だな」「え、違うの?」「違うけど」「えっ」 春は本当に驚いた顔をした。 たぶん、世界の重力が急に逆になったくらい驚いている。「じゃあ何...